杉並区の区有地の公園に保育所を整備する計画をめぐって、公園で子どもが遊べなくなるとして反対する近隣住民がきょう、区長と面会しました。子どもの遊び場は他の場所に探すという区長の提案に対し、住民側は納得できないと反発しています。
 区長と面会したのは、久我山東原公園の近隣住民4人です。住民側は「子どものための遊び場をつぶして、子どものための保育園をつくる。すごく矛盾している」(「久我山の子どもと地域を守る会」宇田川美幸さん)と訴えました。
 杉並区の4月現在の待機児童数は136人で、来年には560人を超えると見込まれています。区は、緊急対策として公園などの区有地11カ所に保育所を整備する計画を発表し、久我山東原公園がその一つになっています。区の計画によりますと、公園の面積のおよそ3分の1に当たる北側の部分を活用し、認可保育所を整備するということです。
 公園の近くに住んでいる人からは「野球もやったりサッカーもやったり。そこの部分をカットされてしまうとこの公園の意味がなくなってしまう」「保育園は増やしてほしいと思うけれど、この公園じゃなくていいかなと思う」といった声も聞かれました。
 近隣住民と田中区長の面談はおよそ1時間半に及び、区長は保育所の整備は先送りできないと主張する一方、子どもの遊び場となっている公園の代替地を確保することを提案したということです。一方、住民側は「遊び場の代替地があるなら、そこに保育所を整備してほしい」と訴えるなど、話し合いは平行線に終わりました。区では今後も住民からの要望があれば話し合いに応じるとしていますが、整備計画は進める考えです。

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