落ち込んだ観光需要を取り戻そうと、県民が県内で宿泊旅行する際に受けられるという割引キャンペーンがあります。早速予約が殺到し、観光地から喜びの声があがっています。

<原口大輝アナウンサー>「静岡駅北口から徒歩10分。こちらに静岡市最大級の客室数を誇るホテルがオープンしました」
 静岡市の中心市街地に6月17日にオープンした「ホテルオーレイン」。地上14階、静岡市内では最大級となる300以上もの客室を備えたホテルです。
<原口大輝アナウンサー>「ホテルに入ってすぐのフロントにはアクリル板があり、こちらにはサーモグラフィーカメラがあって、簡単に大勢の人の体温を測ることができます」
 ホテル内には、様々な新型コロナの感染対策がとられています。壁や室内の家具などに抗菌のコーティングが施されているほか、部屋にいながら温泉や朝食会場の混み具合が分かるシステムも導入され、三密を避けた宿泊がしやすくなっています。
<ホテルオーレイン 小泉慎哉支配人>「朝食はビュッフェですが、すべてスタッフが料理を取り分ける。それでもいやというお客様には弁当を用意しているので、弁当を部屋にお持ちし、召し上がっていただく」
 19日からは県をまたぐ移動が緩和されるため、県外からの旅行客の来訪も想定されますが、このホテルでは当面は「県内の客の取り込み」を狙っているようです。
<小泉慎哉支配人>「天然温泉大浴場があります。早めにチェックインしていただき、県内の方にゆっくりとくつろいでいただきたい」
 いま、観光業界では「県民による県内旅行」が熱気を帯びています。
<熊坂良記者>「おとといから申し込みが始まった宿泊キャンペーン。早速、私も予約サイトを見てみますと配布終了というものもあります」
 大手旅行予約サイト「じゃらん」のHPで配布終了の文字が表示されたのは、県が企画した県民向けの宿泊割引クーポン券。中でも、最大の割引となる大人2人以上で使える1万円分のクーポン券は、16日の申し込み開始からわずか1日で予定していた4000枚すべてが発行されました。
<県スポーツ・文化観光部 粂田秀樹さん>「期待以上にすごい反応いただきまして我々も驚いています」
 そのほかの5000円や2000円のクーポンと合わせると、なんと、たった1日で県内の宿泊施設に9000泊分の県民の予約があったというのです。これには、宿泊施設も大喜び。河津町の温泉宿「天城荘」では…。
<リバティーリゾート天城荘 福原賛支配人>「おかげさまで、きょう現在で60件ほどの予約が入っています。(これが、その紙ですか?)本日分です」
 16日から予約が急増し、県の割引クーポンを使った県民の予約が約60件も入りました。もともと、客の大半が海外や首都圏からの旅行客だったため、これだけ静岡県民の予約が集中するのは経験がないことです。
<福原賛支配人>「静岡県内にも、まだまだいい場所があるという事を知っていただける機会ができたと思っています」
 一方で、こんな問題も。実は、ネット上でクーポンによる宿の予約をしたものの、上限枚数に達したため割引が適用されなかったという人が出てきているのです。
<県スポーツ・文化観光部 粂田秀樹さん>「その方には非常に申し訳ないという風には思いますが、キャンペーンに参加されている旅行業者さんのお店でも同じようなサービスが受けられます」
 ネット上では一部、配布終了となっているクーポンですが、22日月曜日からは旅行業者の店舗での取り扱いも始まるということです。

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