2007年日本の食の安全を根底から揺るがした事件「ミートホープ事件」が発生したことを覚えているだろうか?
まさか、日本でもこんなことがあった!という教訓のために、なぜ起きたのか?本当に悪いのは誰だったのか?をミートホープ社長 田中の目線でお伝えします。
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動画概要
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俺はミートホープ元社長の田中、70歳。日本最悪の食品加工卸業者と言われている。
俺は、中学を出てすぐに精肉店で働き始めた。仕事を一つ一つ丁寧に覚え、いつしか店を1軒持つようになった。バリバリの叩き上げだ。ところがその頃バブルがはじけ、デフレが起き、物の価格が著しく落ちていった。当然その煽りを受け、店の経営も傾いてきて、どうしようもなくなってきた。
そんな時、赤羽と出会い、半加工肉を卸す会社をやってみないかと誘われた。半加工肉とはただ肉を切って卸すのではなく、企業に指定されたように加工し、パッキングして出荷するのである。折しも冷凍食品の普及で半加工肉が求められている時代だった。
肉の加工に自信があった俺は、アイデアをくれた赤羽を役員待遇ですぐに迎え入れ、経営方針を大幅に改善することにした。赤羽はアイデアだけでなく、営業力もあったため、販路を次々に拡大させ、多くの取引先に加工肉を卸せるようになった。
加工肉は飛ぶように売れ、利益がぐんぐん上がったため、俺は加工肉の価格をさらに安くするにはどうしたらよいか考え、さらに特殊な方法で肉を加工というより、偽装することを思い付いた。
例えばひき肉加工の場合、肉そのものに水を注入し、くず肉や牛や豚の内臓をある一定の割合で混入して、水増しするようにした。本物でない肉を卸しているのに、そのことに気付かない取引先の会社がどうかしていると思うが、肉の偽装がバレることは一切なかった。俺は原材料をケチって、ひたすら経費節減に努めた。
他人が全く信用できない俺は、親族だけで会社の主要ポストを固め、俺たちの利益追求のためだけにひたすら働いた。食肉偽装という打出の小槌があったからこそ、売り上げは右肩上がりになり、自社ビル建築に2億円を投じ、会社兼自宅を購入した。無我夢中で自分の欲を満たした。
ところが、赤羽がたまたま食肉工場を訪れた際、食肉の偽装に気付いてしまった。悪臭漂う腐れかけた肉を細切れにし、添加物を混入し臭いを抑え、半加工肉の原材料として使おうとしている現場を見られてしまったのだ。
経営と営業のみに関わっていた赤羽は、それまで半加工肉の実態を知らなかった。「そのやりかたがあんまりではないか、そのうち大変なことになるぞ」と注意勧告してきた。俺の食肉加工そのものに口をはさんできたのだが、俺は無視した。
俺は、その後も廃棄されたパンを入れたり、クレームが入って返品された肉をそのまま原料に使ったり、冷凍された肉の解凍に雨水を使ったりした。ブラジル産の鶏肉を日本産と偽ったことや、中国産のウサギ肉を混入したこともある。
偽装は多岐に渡って行い、そのバリエーションは増える一方だった。豚を原材料として、血液で着色し、調味液を加えて味を整え、牛ひき肉に仕上げて出荷できたときは、我ながらよくできたと感動した。
一方疑問を抱えた赤羽は、工場長に食肉偽装の実態を直接聞き、驚愕したらしい。追い詰められた赤羽は、我が社が肉の偽装をしていると、工場長と共に内部告発した。赤羽に加え、工場長まで俺を裏切るとは思っていなかった。
農水省も北海道庁も始めは知らぬふりを決め込んでいて、マスコミも無視していたことから大丈夫だと高を括っていたところ、赤羽が真実を暴こうと躍起になったせいで、まさかの新聞社が嗅ぎ付けてきて、すっかり風向きが変わってしまった。
その後、消費者からも記載のない添加物によりアレルギー反応が出たと消費者センターに被害届を提出されたり、異臭がするなどの届け出が多発してきたりした。
警察が介入することとなり、とうとう家宅捜索された。そして俺は逮捕され、最大の食肉偽装事件として大きく扱われ、実刑判決を受けることになった。何しろ時代が悪かった。雪印集団食中毒事件やBSE(牛海綿状脳症)問題が大きく取り上げられ始め、食の安全が急速に意識され始めてきていたのだ。
どうしてこんなことになったのだろう。皆が食の安全よりも安さを求めた結果なのではないのだろうか。価格の安さと品質の良さが反比例するのは当然のことだ。もし安全な肉が食べたいのなら、きちんと金を払えと言いたい。これを契機に消費者庁が前倒ししてできたのだから、これって俺の功績なのだろうか?
今にして思うのは、真面目に営んでいた精肉店がだめになったからこそ、背に腹は変えられず、食肉偽装に首を突っ込んだのだ。挽き肉にかけては、文部科学相から功労賞を受けたこともある俺なのだ。どんな肉だって上等な肉に変身させられるという、錬金術師より素晴らしい能力を持っていたはずなのに。
それにしても、不正をしないと営業していけない社会ってどうなのだろう。安さを求め続けた食品会社や消費者に何の責任もないって言えるのだろうか。それとも、ただ自分の欲望に執着した俺が悪かったのか。
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